父と母は25年ほどまえから別居している。

言い出したのは母で、父が実家を出て行った。
二人は物心ついたころから冷戦状態だったけど、母が切り出したら父ももういいと思ったみたいで、別居になった。
父はこうなったら本当は離婚したいと思っているんだけど、母は何か考えがあるらしくまだ離婚はしたくないようだ。

父と母が別に暮らしているので、私や妹の結婚式の時にどちらを呼ぶか迷った。
母は自分が呼ばれると思って疑わず、父はそれを知っているので参加しないという。
父を説得して、しぶしぶ参加してもらうということになって、結局、結婚式には両親がそろった。

そんな紆余曲折ありつつも、私が家族と地元に帰るとき、一応実家だった一軒家に住むのは母なので
そこに最初に寄ることになる。

そして今年の夏、お盆の時期になり母のところへ寄った。

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その後、その日の夜は父と夕食を食べる予定になっていたのだが、そこに妹家族も合流することになり、毎回だが一応
「お母さんどうする?」という話になり、私と妹は父の気持ちを思いやって、母は誘わないという結論に至った。

お正月なども、母は何かと父を誘いたがる。
私たちと妹たち8人が、母のところにいると、父がひとりになるからかわいそうと思うのだろう。
私も妹も、父と母がそろっているとものすごく神経を使う。
私の夫、妹の夫も気まずそうにしているのでとりなすのが一苦労だからだ。

(私たちの子供たちは孫にあたるわけだが、じいじとばあばという認識はあっても、つながりがあると思っていない。)

母は、自分が父と別居したいと言ったときに、一人寂しくなることをしきりに心配していた。
子供達が父のところばかりにいくような事態にならなくもないと懸念したようだ。
父と特別仲がいいわけでも悪いわけでもなかったので、その時は一応「お母さんのところにもちゃんと遊びにいくから」となだめた記憶がある。

話は戻って、今回のお盆の父との夕食に、母は誘わないという結論になり、夕食を終えると、母が激怒していた。
夕食は〇亀製麺でちょっとうどんを食べる、くらいの軽いもので、会食の特別なものでもないし、お酒も一切ない。
だけど、誘われなかった結果、一人の夕飯になってしまったことを怒っているのだと思う。
(母に聞いてみたが理由を言わず、無視を続けるだけなので本当の理由はわからない)

たびたびこういうことがあると、私も妹も精神的に疲れる。
父のために母を連れて行かなかったこと、夫たちのためにも気を使ったこと、毎回母とご飯を食べているので(母が作るわけではない)今回は母に譲ってもらおうと思ったことなど、全然伝わらなかった。

母には相手の気持ちになるという機能が備わっていないのだと思った。
気を遣うことを説明しても「気を使うことなんてないのに」と取り付く島もない。

父と離れたい、でも家族みんなで集まりたい。
その時は父と同席してでも私もそこにいたい。
そんなわがまま、通るだろうか?

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母に対して恨みつらみは募ったし、今までの恩と交錯して頭の中は混乱。
母に電話した時の態度に、もちろん、いい気分ではなく、目の前が真っ暗になった。

これから夏の旅行というときに母とのトラブル。

母に対する文句を聞いてくれるのはいつも私の夫だ。
今回のことも、夫にぶちまけたくなった。
聞いてもらってすっとしようと思ったが、今回はそれをぐっとこらえた。

なぜかというと、愚痴を私に浴びせ続けてきた母と同じになってしまうと思ったから。

最近、いろいろな言霊を目にしていて、
愚痴や悪口を言うと、それは自分が汚れていくことなんだと、そう感じたためだ。

愚痴を言う人、悪口を言う人が、結局は悪口の相手より印象が悪くなったという心理学の実験結果があるそうだ。

ほかに、愚痴を言い続けると、自分に言い聞かせていることになり、自分がその愚痴の通りになる、という言葉もあった。

母は本当に愚痴ばかりで、私に聞いてもらいたい話もすべて愚痴。
いい話がほとんどない。
だれかにムカついていたり、すれ違った人で変な人を見てとか、お金がないから〇〇できない、とか。

私自身もそんなことばかり言いたくないし、夫を掃き溜めにしたくない。
私がこどものころから、母の愚痴恩掃き溜めにされて精神的に参ってしまったように、私は家族にそういうことをしたくない。
負の連鎖は、私で食い止める、というか、
私が不満を我慢するのではなくて、受け止め方を変えたり、気持ちの中で浄化させたり、前向きに行動していくことで
家族や周りの人を笑顔にしていきたい、少なくとも悲しいとかいやな気分にはなるべくなってほしくないと思う。

そう思ったので、母との電話をきったあと、
頭の中は本当はそのことでいっぱいだったけど、目の前の家族との楽しい時間を過ごすことに集中した。
母に対する黒い感情が頭を侵食し、何時間でも私の時間を食いつぶすことを必死で食い止めた。
そこまでしないと、私は考えを切り替えられないので、とても苦労し、何日間も思い悩み、病んだ状態になってしまうから。
この訓練を頑張って、少しずつでも、母のいやな行動にちょっとやそっとじゃ動じないようになっていきたい。

世間で最近言われているような毒親よりはましなんだろうけど・・・
私たち子供は精神的に病むほどには苦労している。

自分の子供達にはそういうことしたくないな・・・
母みたいに愚痴だらけの人生ではなく、楽しく、一瞬一瞬を積み重ねていきたい!

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