何かと話題の「君の名は。」を見た。

ジブリ以外のアニメ映画を、子どものためでなく映画館で見るのは始めてだったかも。
見ようと思った動機は、年末の紅白歌合戦で、RADWIMPSの時に、バックに流れた映像になんとなく惹かれたから。

流行りのものを毛嫌いしていたり、
映画をひとりで観るなんてちょっと気取った感じがして恥ずかしいと思った時期もあったけど、
最近は心の動くままに、見たいものを見ようと思って・・・

自分の素直な感想を楽しみにしていたので、前情報をほとんど持たないまま、鑑賞することにした。

持っていた知識は、
・男女が入れ替わるようだ
・この映画の監督に対して、誰かが「この人は思春期に報われない恋愛しかしてなさそう」と言ったということについて「余計なお世話だよね」という感想を書いたブログを読んだ。
というところ。

実際に見た感想は、感動とはちょっと違ったけど、面白かった!
つじつまが合っていないところがあったり、伏線の意味がわからないまま終わると消化不良で終わるんだけど、
そういうことがあまりなかった。

最後、ハッピーエンドぽいところが良かった。
めぐりめぐって、よくある期待通りの終わり方だった。

——以下ネタバレ———————————

岐阜の糸守(架空の町)に住む、17歳高校生で神社の娘の三葉(みつは)という女の子。
東京都内に住む、17歳高校生、瀧(たき)という男の子。

このふたりが、寝て起きたら入れ替わっている時がある。
最初は入れ替わった時にお互いが夢の中で違う人になっていると思っていたが、それをだんだんリアルに入れ替わっていると気づいて、お互いのノートやスマホに出来事やお互いへのメッセージを書き込んで出来事を報告しあうようになっていった。

・・・が、最後には3年のズレがあったので、結局入れ替わった記憶は夢だったってことなのだろう。

みつはは、3年後の瀧になった夢をみて、瀧は3年前のみつはになった夢を見た。

なんで3年のグランクがあるのか?が今のところわからない。

みつはは田舎の神社の娘で、妹と二人で巫女をやっている。
先祖代々、登場するおばあちゃん含め、夢を見ている時があったというので、いつの時代のだれかとシンクロするということがあったような家系みたい。

巫女の口噛み酒は、3年後本当にお酒になっていたのかな?滝くんに聞いてみたいものだ。

映画を見ながら、「この映画を3回見に行った」という人が居る話を思い出していた。
そんなにいい映画なのか、というところ。

この映画はいろんな要素を含んでいた。

男女の入れ替わり、
未来、過去へのタイムスリップ(のようなもの)、
入れ替わった人と周囲との恋愛関係、
巫女(萌え要素?)、
宇宙、流星・隕石、
震災・津波を思い起こすもの、
ずっと昔から相手を探していて、運命の相手との再会、
会わないとどんどん相手のことを忘れていくこと、
など。

それらが盛り込まれ、まるっと大団円で終わるので、見終わったあとはほ~っとした。

ほっとしたんだけど、私が気になった点が4つほどある。

一つは、みつはが実際に瀧くんに会いにいったら、3年のブランクがあったので、瀧はみつはとまだ入れ替わったりする出来事の前で、中学生だったため、みつはを知らなかった・・・というシーン。
時間がずれていることに気づかず、みつはが電車の中で見つけた瀧に声をかけて、瀧が「誰?」といった会話をしたのに、少ししてはっとしたような表情をしたのに、みつはがいたたまれず次の駅で電車を降りるときに髪を結っている紐を瀧に投げるんだけど、
そこまでするなら、電車降りて少し話したら???と思ってしまった。

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知らない人から紐をもらって、3年間、腕にミサンガみたいにつけますかね?
入れ替わりをしていない知らない時期から、運命を感じていたからつけたってこじつけるかな?

二つ目。
隕石が1200年前にも架空の街、糸守に落ちていて、同じ街に落ちる。
それ自体も不思議な気がするけど、それでこの街は多くの犠牲者を出します・・・が、瀧が3年前のみつはに入り込んで、過去を変えるので隕石が落ちる前に、住人たちを避難させることができ、犠牲者を抑えることができました。
みつはも、死亡者名簿に載っていたけど、結局最後は過去が変わったからリアルで再会出来て映画は終わります。

これってやっぱり近年起こった震災を意識して盛り込んだストーリーなのかな?
もし震災のことを過去に戻って伝えられたら・・・みたいなところが、多くの人が持つ願いで、人気がでたのかな?

三つ目。
いつも誰かを探していた、っていうふたりがなんか暗くみえたので、心が苦しくなった。
映画の中では書かれていなかったけど、誰かを探しつつも、ほかの人と恋愛したんだろうか?
ふたりがお互いをなんとなく探しているっていう状態がストーリーの本軸なものだったから、
その他の日常の、学校生活や就職活動など、ぼんやり過ごしてしまったのかなって印象に見えるんだけど
そうだとしたら、目の前のこと、“今”に目を向けずに毎日を過ごすことは、不幸なことだと思った。

今の私が「過去や未来」に囚われないように生きたいと自分で自分に言い聞かせているのもあるんだけどね。

四つ目。
このふたりはお互いに恋愛感情を持ったみたいだけど、どこでそうなったんだろう?
吊り橋効果だろうか?
入れ替わったら相手のことを好きになるんだろうか。
入れ替わるということが、想像でしかなく、絶対に体験できないことだから、気持ちがわからなかった。
助けてくれる相手、何か大きな危機を一緒に乗り越えた相手だったら、恋愛感情が沸くんだろうか?

映画なので、都合よく作られている点はいくつもあると思う。
夫に言ったら「アニメだから」と言われたけど、アニメじゃなくても役者さんが演じているものでも映画は映画。
誰かが作ったストーリーだから・・・アニメだから、と言われるのはちょっと悔しい、なぜか(笑)。

3回見に行く理由はわからなかったけど・・・・あ、ちょっとだけわかったかも。
あのシーンがあそこにつながるって意味だったんだ、とか確認したいのかな?

DVDか、TV放映されたらまた見てみたい。
月の形が・・・とんびの飛び方が・・・とか考察しているサイトもあってすごいと思った。
私はやっぱり、心情的な場面が興味関心の対象みたい。

私は感動はしなかった。
4つの理由のところ、特に震災を思い出したのがちょっと引っかかる。
最後、会えずにお互いがお互いの人生を歩み・・・・というのも切なくていいかも。

でも面白いストーリー構成の、いい映画だったんじゃないかな。
以上感想でした。

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